2021/02/13 15:52

〇録音する目的と使用音源について
2021年1月18日のブログ「オリジナルデザイン・カセットテープ<スカーレット>で交響曲を録音」は、新製品<スカーレット>のキャラクターを確認する目的で投稿しました。

今回は当店おなじみの白ハーフカセット製品から、オリジナルデザイン・カセットテープ<ブルー>を使い、同様な録音をして<スカーレット>との比較や、改めてそのキャラクターの深堀をしてみたいと思います。

そのため、録音対象の音源は、1月18日のブログと同じ、以下のCDです。
・チャイコフスキー/交響曲第5番ホ短調op.64 (小澤征爾指揮ベルリン・フィル)
(グラモフォン・UCCG-5089)

(上の画像:テスト録音に使用する音源と、テスト対象のオリジナルデザイン・カセットテープ<ブルー>AX-C60)

〇主な使用機材と録音の概況
今回もカセットデッキはTEAC V-6030Sを使い、事前にキャリブレーションを行いバイアスとレベル感度を最適化しました。

キャリブレーションの結果、
・バイアス値はL/Rともダイヤルが最も浅い7時(ー20)となりました。これはこのカセットの中低音域の鳴りの良さが影響している模様です。
・レベル値はL:1時(+4)、R:0時半(+2)、と左右で若干差が出ましたが、感度の補正は比較的少ない値です。

・テープの素の状態を確認しやすくするため、今回もノイズリダクションはオフです。

・録音レベルは、事前の試し録りを踏まえ、1月18日の<スカーレット>の時のー9dBよりもやや低めにー10.5dBとなりました。
これは白ハーフ製品が<スカーレット>に比べMOLが特に低い訳ではなく、中低音域が良く鳴り、音圧高めに録音されることから、聴感上の程よいポイントを探ったところ、幾分録音レベルを若干下げると納得のいく音質になったというところです。

・モニターにはいつものヘッドフォン(オーディオテクニカ・ATH-A2000X・ハイレゾ対応製品)を使用しています。

・録音中、全楽章を通してのレベルのピーク値は+5dBと表示されました。楽章別の内訳は:Ⅰ・+5dB、Ⅱ・+5dB、Ⅲ・+4dB、Ⅳ・+5dB。録音レベル設定に比例して、1/18の<スカーレット>の録音より1dB程ずつ下がりました。

〇再生音の印象
再生音を聴くと、白ハーフ製品の告知などで申しておりますとおり、高音域まで自然に伸びる周波数特性と感じられます。オーケストラ全体の響きや、ヴァイオリンなど高音弦の音質も、誇張がなく忠実に再現される印象です。

<スカーレット>で録音すると高音域にわずかに演出が加わり、伸びやかで華やかなサウンドとなるところ、白ハーフカセットは原音のバランスに忠実で落ち着いた響きとなります。
この交響曲の冒頭、クラリネットの旋律を支えるコントラバスやチェロなど低弦の鳴り方が印象的で表情も豊かです。続く楽章の主部でも、ヴァイオリンやオーボエ、トランペット等高音楽器の倍音成分が強調されることなく、かといって高音域に不足を感じるでもなく、アナログメディアとして忠実に録音できる。そして中低音域の情報量が多く、よく鳴る、という印象です。

〇まとめ:<スカーレット>とともに白ハーフ製品も、幅広いジャンルの音楽にお使いください
白ハーフ製品は<スカーレット>と較べると、音質はややおとなしめで少し地味な印象を持たれると思いますが、上記のように、音源がアコースティック楽器、特に大編成の合奏である管弦楽では、高音域の華やかさばかりでなく、中低音域の情報量や存在感やニュアンスの豊かさ、等も非常に重要です。
原音に忠実な音質を求めることや、演奏をアナログらしい音質や周波数特性で録音しようと考えるなら、白ハーフ製品にも<スカーレット>に負けない利点があると感じます。

また翻って、ロックやポップスなどポピュラー音楽を白ハーフ製品で録音すれば、こちらもアナログらしく自然で聴き疲れしない響きになる、その点も見逃せない魅力であり利点であろうと思います。

<スカーレット>とともに白ハーフ製品も、幅広いジャンルの音楽にお使いいただき、そのサウンドの違いをお楽しみいただきたいと存じます。