2020/11/26 16:28

2023.4.26:関連商品のご案内)
〇このブログを、より実用的にアップデートした電子ブックができました。
・A4版用紙に印刷して作業に使いたい・お店に持参して参考にしたい場合などに便利です。
・カスタマイズして使えるワークシートも同梱しています。


今回はその続編で、同じダイソーの「ジョイントラックCHRシリーズ」(以下、ジョイントラック)で、ラジカセやカセットテープを収納するラックを作るメリット、具体的なラックの作例、及び組み立て手順などをご紹介いたします。

(上記画像:ジョイントラックの利用例)

現在のラジカセは、上位グレードでも2万数千円、ベーシックグレードなら5~6千円で買える手軽なオーディオ製品です。
それをいいことに、もし2台、3台と購入してしまうと、置き場所や収納場所に困ります。
また同様に、カセットテープやCDなどの音楽メディアも数が増えると収納場所が問題になります。

ここで、タテ方向に積み上げられるラックがあれば、同じ床面積上でスペースを2倍・3倍‥と増やすことができ、収納場所の問題が大幅に緩和できる可能性があります。

〇ジョイントラックで作るメリット
収納用ラックをダイソーのジョイントラックで作るメリットは、CDラジカセやカセットテープの収納に好都合な、幅45cm×奥行25cm×高さ50cm~90cm、といったやや小さめのラックが割安(2千円程度~3千円台)に作れることです。
・ジョイントラックの耐荷重は10Kg程と軽量級ですが、現行ラジカセ1台当たり2Kg~3Kg程度なので、2~3台、頑張れば4台収納できます。
・特殊な工具は不要です。ハサミや木づち、フェルトペンにペンチ程度で組み立てできます。

〇デメリット
難関は、パーツがばら売り(個別販売)のため、ユーザーの自己責任の範囲が他社製品よりも広い点ではないでしょうか。

本来、個別販売ならユーザーはパーツを自由に選択できて、ラックをリーズナブルなコストで作れるわけですからメリットです。
一方で、アイリスオーヤマやドウシシャなど他社製品には、本棚や衣装ケースなど目的別のパッケージ版があり、ユーザーがパーツを選ぶ手間が省ける、組み立て手順も詳しく説明されている、というメリットもあります。
ダイソーは100円ショップという店舗の性格もあるのでしょう。ジョイントラックはパーツの個別販売のみです。

そのため、ジョイントラックを利用するユーザーは組み立てに先立って、
・どんなラックを作りたいかを考え(幅×奥行×高さは?・棚は何段?・棚のタイプは?・キャスターは?・・)、
・それに見合ったパーツを正しく選択し、
・それらのパーツを必要な数量購入する。
といったプロセスを実行する必要があります。

また、組み立ての手順も、基本的な内容は主要パーツ付随の印刷物に記述されていますが、オプションパーツを使う際は、組み立て手順中のどこに組み込むのか、パーツに付随する断片的な情報をもとにユーザー自らが確実にする必要があります。

ダイソーのジョイントラックコーナーに行ってはみたものの、「欲しいラックを作るには、どのパーツを、それぞれ何個買えばいいのか、よくわからない・・」と購入をあきらめた経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。(実は筆者自身が何度か経験しております。)

このブログでは、ジョイントラックの作例を3点ご提示します。作例ごとに出来上がり寸法、必要なパーツの種類と数、合計の購入費用を明示します。また、購入後の運搬のご参考のため、パーツの重量合計なども明示します。
そのまま、あるいは必要なカスタマイズを加えてご利用いただけば、パーツ購入時の効率がアップできると思います。

そして、ブログ後半では、作例を踏まえて具体的にジョイントラックの組み立て方をご説明します。ご覧いただければ、初めての方でも組み立てが容易にできると思います。

〇ラックの作例3種類
いずれも、幅45cm×奥行25cmの棚板を使用し、キャスター付きで可動式です。(※寸法は概数です。)

*ご参考:棚板に、ジョイントラックで最大の幅45cm×奥行25cmサイズを利用するのは、パナソニックRX-D47、東芝TY-AH1000など、比較的大型のCDラジカセやCDラジオまで収納できることを考慮したためです。
ご使用中のラジカセのサイズにより、より小さい棚板(幅40cm×奥行20cm、など)をご利用いただくことも可能です。

〇例1:ベーシックな3段タイプ

・高さ50cm×幅45cm×奥行25cm
(使い方例)
・CDラジカセを2台収納。上の棚に小物等を収納
・CDラジカセを1台収納。2段の棚に小物等を収納
〇例2:24cm延長ポールを組み込んだ3段タイプ

・高さ75cm×幅45cm×奥行25cm
(使い方例)
・CDラジカセを2台収納。トップの棚に小物等を収納
・CDラジカセを1台収納。2段の棚に小物やケース等を(積み上げて)収納
 

〇例3:39cm延長ポールを組み込んだ4段タイプ

・高さ90cm×幅45cm×奥行25cm
(使い方例)
・CDラジカセを3台収納。トップの棚に小物等を収納
・CDラジカセを1-2台収納。2-3段の棚に小物やケース等を(積み上げて)収納
 

〇ラックの組み立て・実例
ここから上述・例2のパーツを使って3段式ラックを作ってゆきます。(画像:完成例)
ここでは、3段の棚を次のように使用することとして棚の高さを決めました。(上段から)
3段目:背の低い容器(ワイドケース)などを平置きできる。
2段目:ラジカセ(サンプルはパナソニックRX-D47)を高さに余裕のある状態で収納できる。
1段目:カセットテープ等を入れたワイドケースを3段積みで収納できる。

*利用する工具類
・ハサミ(できれば刃の強い万能バサミ・パーツ開梱用)
・ホチキス(ポールのキャップ外し用)
・フェルトペンやマジック(マーキング用) ※ふき取れる水性マジック
・木づち又はソフトハンマー(棚板の固定用)
・ペンチまたは薄型スパナ12mm(キャスター取り付け用)

0.パーツの開梱には万能バサミが便利
・各パーツには個別にプラスチックタイや細いワイヤーでタグなどが括り付けてあり、組み立て前に1個ずつ外す必要があり結構手間です。効率よく作業するためには強い刃の万能バサミが便利です。
 

1.ポールと延長ポールの組み立て、マーキング
1-1.ポールを組み立てる(例2・例3のみ。例1の場合は次の1-2に進みます。)
・ポール上部(=販売時にタグの付いている側)のゴムキャップを外します。
*この作業にはホチキス後ろ側の爪などを使いましょう。指で行うと生爪を剥がします。
 
・キャップを外したポールと延長ポールを繋ぎます。延長ポールのねじ切りを、キャップを外したポールの上部に繋ぎます。
・4組のポール+延長ポールそれぞれをつなぐと、長いポール4本が準備できました。

1-2.棚板の取り付け位置にマーキング
・テーブルや床の上などに4本のポールをそろえて並べ、棚板を取り付ける位置に、フェルトペンで横一線にマーキングします。
*マーキングは棚板の固定部品を取り付ければ隠れます。遠慮せずに行いましょう。
*短期間で棚板の位置を変更する予定なら、消せる水性マジック類を使用します。

2.棚板の取り付け
2-1.一段ずつ棚板の固定部品をセットする
・下段から棚板一枚分、マーキングした位置に棚板固定部品をセットします。
・固定部品は幅が狭い方が上、広い方が下です。(上を示す刻印もあります。)
・固定部品内側の出っ張りが、ポールに刻んである円周の溝に一致するよう、固定部品2個でポールを挟むようにセットします。
・セットしたら固定部品が上下にずれないことを確認します。
*固定部品の出っ張りとポールの溝が正しくかみ合うと、固定部品2個はぴったりくっつきます。

2-2.棚板を一枚取り付ける
・棚板も、ポールを通す穴の幅の狭い方が上、広い方が下です。
・前項2-1で固定部品を一段のみセットしたポールを、それぞれ棚板の下側から四隅の穴に通し、固定部品の位置で固定します。

〇以降、上記2-1と2-2の作業を繰り返し、2段目・3段目・・に固定部品と棚板を取り付けます。

3.木づちで棚板を固定
・棚板をすべて取り付けたら、木づち(ソフトハンマー)で棚板の四すみを、対角線に交互に軽く叩いて固定します。
 
4.キャスターの取り付けと微調整
4-1.キャスターの取り付け
・ラック本体が組み上がったら、各ポール下部にあるスクリュー式のアジャスターを回して抜き、代わりにキャスターを取り付けます。
・キャスター取り付け後にペンチや薄型スパナ・12mmで締め付けて固定します。
 
4-2.微調整・清掃
・平坦で水平な場所で、ラック全体にねじれやゆがみがないか確認し、必要があれば微調整します。
・作業が終わったら、作業中に指で触れた部分はさびの原因になりやすいので、ポールや棚板のフレームなどを乾いた布でふき取っておきましょう。

以上で完成です。

  
組み立て後も、棚板の高さ変更や棚板の追加・除去などは容易にできます。
用途に変更があってもフレキシブルに対応できると思います。
(以上)

<向実庵からのメッセージ>
〇このブログを、より実用的にアップデートした電子ブックができました。(2023.4.26追記)
・A4版用紙に印刷して作業に使いたい・お店に持参して参考にしたい場合などに便利です。
・カスタマイズして使えるワークシートも同梱しています。