2022/10/16 12:22

2022年10月16日 (更新:2022.11.1)
ネットショップ 向実庵
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いつも、向実庵をご利用いただき、ありがとうございます。
ここまで「カセットウィーク2022×カセットストアデイ10周年」の準備に追われ、ミュージックテープに関してお伝えし切れなかったことなどを、このリリース兼ブログにてご紹介いたします。


まずは、音楽ソフトの送料改定についてご連絡です。

〇音楽ソフトの送料お安くしました(向実庵本店&BOOTHショップ)
*向実庵(本店)
・タイミングが遅れてしまい恐縮ですが、10月16日(日)より、向実庵本店のミュージックテープ、音楽CDの送料は300円→198円といたしました。「ミュージックテープ1巻だけ購入したい」お客様にもお気軽に購入いただけると思います。

・また、ブランクカセットなどと同様、2300円以上お買い上げいただくと国内送料が無料となります。
(※ご注意:送料300円の商品もあわせてご購入、かつお買い上げ金額が2300円未満の場合、送料300円となります。予めご了承願います。)

*向実庵BOOTHショップ
・向実庵BOOTHショップhttps://hrm-kojitsu.booth.pm/では、ショップの知名度向上も期待し、ミュージックテープ及び音楽CDの送料をさらにお安く185円としています。向実庵BOOTHショップもどうぞご利用ください。
(※BOOTHショップには一定金額以上で送料無料となるサービス設定がございませんが、1巻だけのご購入ですと本店以上に便利かと存じます。)

〇カセットストアデイ2022公式リリースリストより、ミュージックテープ等のセレクトに当たって考えたことなど

・当店のお客様は店主と同様50代~それ以上の方が中心であろうと思われます。
今回、ベテランのリスナーの皆様の鑑賞にもかなう内容やクオリティを備え、なおかつできるだけ親しみやすい作品を選びたい、との想いで公式リリースリストに基づき、試聴とセレクトを始めました。
その中から、選んだのが今回の作品です。以下、各作品のご紹介をいたします。


〇各作品のご紹介
*ミムラス内藤彰子「HERE BY YOUR SIDE feat.Tim Treffers」(CTシングル)

・まずは多くの方に親しみやすい作品を選びたいと思い、目(耳)に入ったのがミムラス内藤彰子氏の作品でした。

・シングル「HERE BY YOUR SIDE」はオランダのシンガーソングライター・ティム・トレファーズとのデュエット作品。両アーティストはネット上で知り合い、ネット上で意気投合してデュエット作品を制作することを決め、レコーディングも日本とオランダで別に行って完成させたシングルです。

・実際に両氏が対面したのはその後、ミュージックビデオ撮影を行ったオランダのユトレヒトだったとのこと。音楽と共に、その制作エピソードも興味深いです。

・曲は親しみやすいポップス作品。ヴォーカルパートが遠く離れた日本とオランダで別々に録音されたとは信じられない、息の合ったデュエットです。以下に両氏の初対面となったミュージックビデオへのリンクも用意しましたので、ご覧いただければと思います。





*ミムラス内藤彰子「SQUAME」(CTアルバム)&(CDフルアルバム)
・私の失敗を踏まえて申しますと、同じ「SQUAME」(スクエイム)でも、CTアルバムはミムラス氏のソロ作品8曲構成、CDフルアルバムはCTシングルのデュエット作品2曲を含む10曲構成、と違いがありますので、その点にはちょっとご注意を。

・いずれの「SQUAME」も親しみやすく洗練されたサウンドのポップス作品集です。また、商品ページでも触れておりますが、各曲の歌詞が描く物語世界に注目されるのも興味深いと思います。

・ミムラス氏のソロ作品8曲のみ聴きたい方、もしくはCTシングルを別途お買い求めいただける方はCTアルバムを、デュエット作品2曲を含む10曲をまとめて入手したい方にはCDフルアルバムをお勧めいたします。



・以下にCDフルアルバムのプロモーション動画リンクも掲載します。



*遊佐春菜「Another Story Of Dystopia Romance + Remixes」

遊佐春菜氏のファン層は、~20代~30代前半くらいかな、と思いつつも、大人の世代の鑑賞にも応えられる作品のクオリティと感じましたので選んでいます。

・メルヘンタッチのジャケット(作画はアニメーション監督・脚本家の佐藤卓哉氏)が魅力的であるとともに、「ディストピア・シティー東京で孤独に生きる僕たちのもうひとつの物語」とのキャッチコピーが示すとおり、各作品の物語世界には光も闇も描かれていると思います。

・2部構成のアルバムです。A面にオリジナルの7曲、B面にはA面の作品を名うてのプロデューサー(/アレンジャー?)が1曲ずつダンス・フロア向けにリミックスした作品が収録されています。

・A面は親しみやすさとともに洗練された色彩的なサウンドを持ち、ダンスナンバーらしいノリの良さを備えた作品が主体ですが、静かな雰囲気の作品も含まれ、鑑賞のための音楽としてもバランスの良い構成と感じます。

・B面は、A面の各作品のリズムやフレーズ、ハーモニー等の構成要素が変化し、あるいは密度を高め、サウンドの色彩感が増しています。同じ作品がリミックスにより大きく変化する点が興味深いです。考え抜かれたダンス・リミックス集だと思います。

・ちなみにこのアルバムの2枚組CD版は同じ14曲入りで¥3300。こちらのカセットテープ版はDLコードも付属して下記の価格です。コストパフォーマンス高め・お買い得な製品です。

・商品ページには収録作品のプロモーション動画リンクを複数掲載しましたのでご参考にどうぞ。


*HSC「Caramel Brain Ideas」

・HSCは、大阪を拠点に、楽曲制作、グラフィクデザイン、イベント企画など多方面で活躍するアーティストです。
国内レーベルや、USA・フランス・ドイツなどのレーベルから多くの楽曲を発表。またイギリス、ドイツ、オランダ等海外での活動も展開し、各地のフェス、レイヴ、パーティーでギグを成功させています。

・キャラメル色のアイスクリームがよく見るとブレイン)のイメージになっている、というシュールなジャケットはHSC氏自身の作品とのことです。
・正確かつ精密なデジタルサウンドで構成されるこのアルバムは、2年前にご紹介した「Margate Acid」(Yuri Suzuki作品) と同様、ジャンル的にはエレクトロニック・ダンス・ミュージックやテクノポップという認識が出来そうです。

・しかし、単に踊るための音楽にはとどまりません。このアルバムには、いずれも幻想的で詩情豊かなムード、そしてよい意味で緊張感を伴った作品が収録されています。
無機的と思える音やフレーズの連なりの中に、緻密な設計、音色や音響への繊細な心配り等が感じられ、聴き込むほどに音楽的な内容の豊かさやセンスの高さが実感でき、その音世界に引き込まれるのではないかと思います。

商品ページには収録作品のサンプル音源へのリンクを掲載しましたのでご参考にお聴きください。

Hirotaka Shirotsubaki「I Still Cherish Those Days When You Said They Were Ridiculous」

Hirotaka Shirotsubakiは、神戸市出身・在住の電子音楽家。学生時代にはインストゥルメンタルのバンドで活動し、社会人となった2011年から作曲活動を始めました。
歌詞やメロディーを持たない彼の作品は、「環境音楽」や「アンビエント」などと呼ばれるジャンルの音楽です。

アルバムに収録された6作品は、Shirotsubaki氏の心象風景から生まれた音楽。電子的な音楽ですが、自然の音やアコースティック楽器の音色のように、優しく深みがあります。また、複雑な音色とハーモニーですが心地よい響きです。聴き手の気持ちを穏やかにする効果も期待できると思われます。

・Shirotsubaki氏の願いどおり、リスナーが自由なシチュエーションの中で、自由に聴く・楽しむことのできる作品に仕上がっていると思います。

商品ページには収録作品のサンプル音源へのリンクを掲載しましたのでご参考にお聴きください。


〇各ミュージックテープは「ダウンロードコード」付きです

・ご紹介しました各ミュージックテープにはダウンロードコードが付属します。
ダウンロードコードのメモに記述されたWebサイトより、ミュージックテープに収録されている曲目のデジタル音源がダウンロード可能です。(※音楽CDにはダウンロードコードは付属しませんのでご注意ください。)


〇あとがき「カセットウィーク2022×カセットストアデイ10周年」に取り組むきっかけなど

当店では前回のカセットストアデイ2020の後、ミュージックテープの販売は数を絞っておりました。
理由は、手工芸品ともいえるブランクカセットを中心に販売するショップに、別種の商品であるミュージックテープ等の音楽ソフトを、わずかばかり並べることにどの程度意味があるのだろうか、という疑問や迷いが生じたからでした。

その一方、今年の8月下旬頃知ったことは、2022年はCSDが10周年の節目にあたっており、なおかつ米国で新たに始まった「カセットウィーク」ともタイアップすることとなり、また、当店も以前同様公式ショップとして扱っていただけることでした。

常々、ショップに何か新しい要素を取り入れたいと思っていたこともあり、「売上なども大切だが、最初から心配しすぎず、改めて勉強のつもりで、ミュージックテープにも取り組んでみよう。」と作業を始めた次第です。

今回は、前回・2020年の時よりもノミネート作品のサンプル音源(無理な場合は同じアーティストの別作品など)を試聴できる機会が増え、より詳細に作品を確認できました。
その分、最近生まれた新しい音楽作品を、前回よりも多めにご紹介できることとなりました。
タイトル数は少ないですが、いずれも私・店主からリスナーの皆様にお勧めできる作品ぞろいです。

*新しい音楽を楽しめること=”音楽資産”の増加につながります

ある程度の年齢に達しますと、新しい楽曲や新しいアーティストの作品に手を伸ばす機会が減るように思います。
「最近は鑑賞する音楽のレパートリーが広がらない」、「音楽を聴こうと思っても何か新鮮味に乏しい」、「なんとなくいつも同じような曲ばかり聴いている」といった”隠れた悩み”はないでしょうか。

聴きなれないジャンルの音楽や、新しく接するアーティストの作品を理解するには、相応に時間や努力が必要な場合もあるかもしれませんが、もし、その良さを実感でき、楽しめるようになれば、その方の”音楽世界”が拡がり、”音楽資産”も増えたことになるでしょう。従来以上に音楽を深く理解した上で楽しめるようにもなると思います。

今回の取り組みが、ショップにご来訪くださる皆様の”音楽ライフ”にいささかなりとも貢献できれば幸いです。
(店主)