2022/07/12 09:59

じつはリリース直前に、製品の特性を再確認したいと思い、再度テスト録音をしておりました。
今回のブログは、その時の様子をレポートいたします。
〇テスト録音で改めて確認したいポイント
テストのポイントは以下の2点でした。
・どのくらいの大入力に耐えるのか
・テープの走行安定性:改めて
〇テストの条件
基本的にいつもの条件でテストしています。
・レコーダー:TEAC V-6030S。 当店のリファレンス機。
・テープのキャリブレーション:実施。バイアスと入力感度を最適化しました。
・ノイズリダクション:オフ。テープの素の状態を確認するためと、ラジカセでも再生するため。
・モニター機器:ヘッドフォン(オーディオテクニカ・ATH-A2000X)
〇音源:吹奏楽コンクール課題曲の参考演奏CDからセレクト

(上記画像:テストに使用した音源CD-Rと楽曲の内訳、及び録音したEG-C60・新お試し版)
音源は、ポピュラー曲よりも回転ムラの目立ち具合やダイナミックレンジの点でハードルが高い器楽曲を選びました。
具体的には、2002年~2009年の吹奏楽コンクール課題曲から。
コンクール課題曲は3分~5分程度の曲が多く、自分の好みでセレクトするのが楽しい音源でもあります。
当時、出演団体の団員でも関係者でもないのに熱心にコンクール会場に行き、よく聴いた曲が多いですが、ある程度時間が経ち、懐かしさもあってこのような音源の企画にしてみました。
音源は全曲、全日本吹奏楽連盟から発行されたそれぞれの年の「参考演奏」CDより。演奏するのは東京佼成ウインドオーケストラと大阪市音楽団(現オオサカ・シオン・ウインド・オーケストラ)です。
「参考演奏」は「模範演奏」ではありません。演奏の完成度や、音楽に込めた主張の明確さ等は全国大会等に出場するアマチュア団体の方が優っている場合も多いです。しかし、プロの演奏だけに、個々の奏者の技術や音色のレベルの高さには安心感があります。
音源は、カセットへの録音を簡便にするため、一旦1枚のCD-Rにまとめて、そのCD-Rから録音しました。
また、大入力への耐性もテストするので、録音レベルは高めにしました。
〇V-6030Sによる録音結果のモニター
*ポイント1:どのくらいの大入力に耐えるのか
録音を聴いてみると、LEDのレベル表示ではいずれの曲も+5dBから、曲によっては瞬間的に+7dBくらいまで。
V-6030SにはLEDのレベル表示と別に、ピーク値の表示機能があります。こちらでは多くの曲で+7dBまで、最も高い曲では+8dBまで表示されました。
録音レベルは、今回の音源に忠実に録音するなら、このあたりが限度だと思われました。今回、録音レベルのギリギリまで追い込めたと思います。
*NRオフでもヒスノイズがあまり気にならないレベルで録音できました
一方、ここまで録音レベルを上げられれば、ノイズリダクションはオフで、スピーカーよりもノイズが目立ちやすいヘッドフォンで聴いても、演奏中のヒスノイズはあまり気になりません。
コンクール課題曲には複数の形式の楽曲が含まれますが、大きくは「行進曲」か「行進曲以外のオリジナル作品」、という区別が成り立つと思います。今回の録音でも、
・行進曲は、演奏の始まりから最後まで音量の変化が少なく、そのためポピュラー曲と同様に録音レベルの設定がしやすく、カセットテープでも聴きやすい再生音でした。
・いわゆるオリジナル作品は、大音量の場面から静かな場面や演奏中音がなくなる場面まで、ダイナミックレンジの幅が大きいです。その中の静かな場面ではヒスノイズは聴こえますが、全体に録音レベルが高いので、ノイズが邪魔になるというほどではありません。
*大入力への耐性:ノーマルカセットとして十分な水準と思います。
録音結果から、「新お試し版」の大入力への耐性は、ノーマルポジションカセットテープとして十分な水準にある、そう言えると思います。
*ポイント2:テープの走行安定性:改めて
吹奏楽に使われる管楽器は、回転ムラに弱い音色であることが多いです。
クラリネット、サックス、オーボエ、トランペットなど、安定性の低いカセットテープ、及びレコーダーでは、回転ムラによって音が揺れるのが目立ったり、音色がささくれたように荒れる、などの悪影響が目立ち、最悪聴いていられなくなることがありますが、V-6030Sで録音した新お試し版は、音源に忠実な録音ができ、安心して聴くことができました。
〇ラジカセでも再生
ラジカセ等で気軽に音楽を楽しめるのはカセットテープの楽しみ方の一つだと思います。
ただ、前述のとおり管楽器の音色は回転ムラに弱いため、回転ムラにかなり強いヴォーカルが中心のポピュラー音楽に較べると、再生するラジカセに求められるハードルは上がります。
そこで、現行では信頼度の高い製品の一つ・パナソニックのラジカセ・RX-D47で新お試し版を再生してみました。
*パナソニック・RX-D47で再生
RX-D47は、カセット部の安定性が相対的に高く、ジャズやクラシック等の器楽曲を再生するときも安心感があります。

使用した機体は、ここ数か月ほど”お休み”していたせいか、調子が出るまで15分ほどかかりましたが、慣らし運転を行ううちに本来の調子が出てきました。
この製品には高音や低音などのトーンコントロールの組み合わせが4通りありますが、V-6030Sで作ったカセットは低音から高音域まできちんと収録できているので、トーンコントロールはオフで再生しても、高音域まで相応にバランスの良い音で再生できます。
まず、本体のスピーカーで聴いてみて、次いでヘッドフォンで聴きましたが、低音から高音域までのバランスもなかなかよく、また、レベル高めに録音出来ているのでNRなしでもヒスノイズが気になりにくいです。
回転ムラは、厳密にはV-6030Sで再生する時より、いく分増える感じが分かりますが、音楽の鑑賞に堪えられるレベルにあると思います。そのため、作業しながら、本を読みながら、などの「ながら聴き」を楽しむことのできる安定性は確保できていると思います。
このようなラジカセは、現在では貴重な製品でもあると思います。
〇まとめ
新しい白ハーフカセットテープは当店でも使用しつつ理解を深めている所ですが、
まず「EG-C60・新お試し版<エレガントグリーン>」としてリリースいたしました。
よろしければ、皆様にもお試しいただきたいと存じます。

また、当初の予定より遅くなっておりますが、引き続き新しいデザインの製品もリリース予定です。
ご期待いただけますと幸いです。
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(向実庵からのご案内)
2022年4月にリリースした「<ピースフル・黒ハーフ版>平和祈願のカセットテープ」は、4タイプの分数がそろいました。
近年珍しくなったC46,C80もございます。

※詳しくはこちらより製品のリリースノートをご覧ください。
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