2022/01/09 18:23
2021年の大みそかのお話です。
新型コロナ禍が始まって以来、帰れなかった実家に日帰りで顔を出してきた帰り道、クルマのカーステレオでカセットテープをかけました。
四半世紀以上走っている古いクルマ。久しぶりに往復200Km以上のまとまった距離を走った結果、エンジンの吹け上がりがよくなり、運転するこちらの気分も良くなったので、家から持ち込んだカセットテープをクルマ内で聴いてみようと思いました。
しかし、「あれ、このテープもっといい音のはず」と、再生が始まってみるといささか拍子抜け。
思い起こせば半年くらいは動いていなかったカーステレオなので、すぐには調子が出ないのだと気付きました。
10分くらい我慢して再生していると徐々に本調子が出てきました。

(上記画像:カーステレオで聴いたカセットテープ:<白ハーフ+青ストライプ>C-46。
入っていたのは下のアルバム:ボビー・コールドウェルの「Heart of Mine」でした。)

〇改めて、往年のカーステレオ=カセットオーディオ機器の基礎力は侮れないと実感
このカーステレオはクルマに新車の時から搭載されているメーカー標準品(中身はアルパイン製)、つまり普及機です。そんなカーステレオのカセット部の音質を「侮れない」と再認識したのはクルマを購入して20年も経過した2015年のことでした。
そのころ新しく(と言っても中古の)パイオニア製3ヘッドデッキを入手し、このデッキで録音したカセットをクルマでも聴くようになりました。すると「このカーステレオ、最近はなんだか良い音がする」と感じるようになりました。
使うカセットはマクセルURやソニーのHFなど。その前に使っていたハイポジションテープよりグレードは高くないのですが、録音するデッキの性能が上がり、高音域まで抜けの良い音で録音できるようになり、カーステレオの性能が以前より発揮できるようになりました。
〇キカイは慣らし運転がやはり必要 & カセットテープがオワコンなんてもったいない
2021年の大みそかに話を戻すと、当日聴いたカセットは、当店の白ハーフ製品。ラジカセで聴いてもバランスよく録音できているのですが、クルマ内で聴き始めた時は周波数特性的に縮こまっている感じで、テープの走行も不安定な印象でした。しかし、慣らし運転が進むと本調子を取り戻してきました。
聴きながら改めて思ったのは、
キカイは一定時間慣らし運転が必要ということと、そして、カセットテープはまだまだ現役で頑張れる、ということ。
こんなに楽しく聴ける音楽媒体をオワコンと決めつけるなんてもったいない、と。
〇近年、カセットテープの置かれた状況に話は飛んで
アナログレコードの復活と対照的に、カセットテープの性能をフルに発揮して録音できる環境=カセットデッキ(90年代から2000年頃にかけての性能を備えた製品)が生産されておらず、誠に残念です。
ですが、日本のオーディオメーカーが5、6社集まり、得意分野の技術を出し合って、きちんとHi-Fi性能のカセットデッキを再度開発したらどうでしょう。1社では困難でも、複数社で補い合うことで、改めて開発・製造への道が拓けるのではないでしょうか。
そして、そのカセットデッキを国内のみならず世界に向けて販売すれば、ミュージックテープ人気が日本以上に高まりを見せる米国やヨーロッパ等で大歓迎されるのではないでしょうか。
当店のインスタグラムで行っている製品の告知に、南米チリのミュージックテープメーカー様や、カザフスタンにおられる往年のアイワのカセットデッキや日本製カセットテープを愛好されている方から、いいねをいただくこともあり、正直驚きます。
世界中から、カセットデッキなど日本のHi-Fiカセットオーディオは現在も待望されている=潜在的なマーケットは大きい、そう捉えることができそうに思うのですが。
〇日本のオーディオメーカー各社様へ
オーディオメーカーの皆様、カセットデッキを作らないための理屈付けはもうやめませんか?
そして、自社だけで頑張ろうとするより、他社との連携・提携なども探って協力して、21世紀のカセットデッキを一日も早く、いわばオールジャパンの体制で再創造していただくことを、切に願うものです。
2022年がその第一歩をしるす年であれば、とてもうれしいです。