2020/05/14 10:01
(見出し等追記:2021.7.9)
20年以上乗り続けているクルマにはカセット付きカーステレオが載っていて、今も現役です。
車内で聴くために、その時々で気に入った曲をテープに録音してきました。
先日、部屋を片付けた際、クルマから降ろしておいたカセットが目に付いたので、部屋のデッキで聴いてみました。
中身は、2000年代前半の吹奏楽コンクールの実況録音です。(写真ご参照。かなり年代ものですね。)

どこの吹奏楽団の関係者でもありませんが、新型コロナ禍の前は、例年、夏から秋にかけて、コンクール会場に出向いて演奏を聴いていました。
県大会、都大会、全国大会など、コンクールによっては、会場に録音業者さんが出張していて、出演団体の演奏を媒体に録音して即売しています。
最近はCD-R媒体ですが、当時はMD媒体もありました。買い集めたMDの何枚かを1本のカセットにまとめて、主にクルマの中で聴いていました。
〇見た目と違ってしっかりとした音質
画像のとおり、15年以上経過したカセットは、ケースは細かい傷だらけ、出演団体と曲目をぞんざいにメモしたインデックスカードもくたびれていますが、聴いてみるとテープ自体は特に劣化の様子もなく、意外としっかりした音がします。
ある中学校の演奏が感動的です。十代前半の部員たちが、それぞれ楽器本来の良い音で、曲の勘どころをおさえた演奏をします。指導者の先生の音楽的なレベルの高さもうかがえます。
ある高校は、20世紀の難曲を整然と演奏します。コンクールでありがちな、テクニックを見せびらかす、聴いていて反発を感じるような演奏とは違います。音楽的な内容を伴った演奏です。
ある大学は、当日は特別演奏ということで、課題曲の後はポピュラー曲も交えたノリのいいステージです。ある種プロのようですね。
・・・等々、何年も聴いてなかったので、当時のことをあらかた忘れています(苦笑)。
改めて新鮮でした。
さて、聴き直してみたところで、カセットテープは少し注意してあげれば、案外と長期の保存にも耐えるものだ、とも感じました。
〇ハイレゾではないカセットテープだが、その音質・実力は侮れない
カセットテープは、周波数特性などスペック的にハイレゾには及びませんが、その一方、聴いていて特に不足とは感じません。
きちんとした機器で録音・再生できれば、演奏のリアルな雰囲気が、アナログの、耳によくなじむ音質で再現できることも改めて実感します。
また、録音レベル設定やバイアス調整、ノイズリダクションのOn/Offなどによって、同じテープに同じ音楽ソースを録音しても、違った結果になるところも奥が深く、面白いところでもありますね。
カセットテープの数字だけで表現しきれない実力には、改めて高いものがあると感じます。