2020/03/25 08:20

新型コロナウイルスが心配されるこの頃です。
関係する方面でご対応されている皆様にはお見舞い申し上げます。


このところ週末になっても、どこかに出かけて気分転換、が難しい状況になりがちです。
そんなこともあり先日、管弦楽曲を集めた「演奏会のような」CD(CD-R)を作りました。

これは何かといいますと、手持ちのCD音源などからPCでリッピングして作る一種のベストCDです。
演奏会にありそうな曲の組み合わせで、1時間半程の時間が過ごせるよう、演奏会のような順番で並べます。

A4のコピー用紙1枚に曲順・楽章や個々の演奏時間等(休憩のタイミングも)を印刷した簡単な「プログラム」も書きます。これは縮小印刷してCDの曲目リストにもなります。
音源を1枚ないし2枚のCDーRにまとめたら、ステレオの前に座って演奏会よろしく最初から最後まで聴いてみるというものです。

今回は、買ってみたもののいずれも1回程度しか聴いていなかった音源を組み合わせ、2組作りました。
1組目は定番のプログラムでしょうか。ブラームスの交響曲3番がメインで、その前にモーツァルトのピアノ協奏曲23番、オープニングはメインに合わせてブラームスの曲(悲劇的序曲)。最後にアンコールも入れます。交響曲が短めなので少し長めにウェーバーのオベロン序曲にしました。
20年以上聴いてなかったヴァントのブラームス3番や、半世紀以上前の録音なのに音の良いカーゾン独奏のモーツァルトなど、日の目を見ました。

勢いでもう一組。これも数年前に買ったものの真面目に聴いていなかったオネゲルの交響曲全集(S.ボド/チェコ・フィル)から。前半には個人的になじみのある5番と2番を選び、変わっていると思いつつ、ベートーヴェンの交響曲4番を後半に持ってきました。

これはオネゲルが、交響曲第5番の副題(三つのレ)に関して語ったコメントにちなみます。
「作曲家はたとえ誰でも、5番目のシンフォニーをただたんに、《第5交響曲》と呼ぶ気にはなれないことだろう。言うまでもなく《第5》といえばそれは、ベートーヴェンのそれを指すからだ・・・」と(デュトワ/バイエルン放送響による全集の解説より)。
但し、今回はプログラムの後半が「運命」では重たい気がしたので4番にしました。

できたCDーRを聴いてみると、調性感が少なく緊張度も高いオネゲル作品の後に、調がはっきりわかって雰囲気も明るいベートーヴェンの4番は思っていた以上にしっくりきました。最後に、アンコールのつもりでオネゲルの「パシフィック231」も入れましたが・・・これは体力のある時に続けて聴けばいいかもしれません。

管弦楽や吹奏楽などクラシック系の音源は、ながら聴きも楽しいですが、曲の規模や編成が大きく複雑という特性から、時にはきちんと正面に向き合って聴くと、よく知っている曲でも新しい発見があると思います。